岸部四郎破産の真相『FRIDAY』

レギュラー番組を投げ出し、自己破産を申請--。岸部四郎氏(48)の行動に、マスコミ各社は連日「突然なぜ?」と報じているが、この一件、本誌にしてみれば、「突然」でもなんでもない。

彼の危ない〝裏の顔〟について、本誌はすでに昨年4月18日号で指摘している。本人名義の額面1000万円の約束手形と免許証のコピーが金融プローカーの間に出回っていることを報じ、情報番組の司会者として、彼は不適格ではないかとの疑問も呈していたからだ。

「ボクは被害者みたいなもんです。たまたま友人の借金の保証のために渡した手形と免許
証のコピーを、覚醒剤で逮捕された右翼団体のMという男が持っていただけですからね。現物じゃない、コピーなんだから何の問題もありませんよ」

1年前、岸部氏は、本誌の取材に堂々と反論している。そして、その後も『ルックルックこんにちは』(日本テレビ系)に居座った挙句、4月6日に突如「不渡り手形を出した」と、番組を降板したのだ。日本テレビもようやく、「個人的な経済行為とはいえ、情報番組の性質にかんがみ、司会者としての適格性を欠くと判断、残念ながら本人の申し出を受け入れた」とコメントを発表した。

岸部氏が、ヘリコプター会社や外車販売などの事業に参画し、「芸能界一の蓄財家」「骨董品コレクター」としても知られていた。それだけに岸部氏は、1年前の本誌の記事を非常に気にしていたという。

「岸部さんは、『局の幹部クラスの人脈を使ってでも記事を止めろ』と、必要以上に敏感になってました。その頃から日本テレビに、『岸部さんに会いたい』という金融業者が押しかけていたらしいのです」(岸部氏と親しい日本テレビ関係者)

どうも今回の降板劇は、岸部氏が責任をとったというより、日本テレビが“借金漬け”の司会者を「解任」したという方が事実に近いようである。しかし、なぜ岸部氏は破綻に追い込まれたのか。その真相を、過去の事業のパートナーはこう説明する。

「そもそも岸部さんは、自分が経営するアンティークショップで5000万円ほどの借金があったといいます。そこに古い友人から詐欺まがいの儲け話を持ちこまれ、その事業に数億円の保証をした。ところが、その友人は暴力団とも付き合いがあるような人物だったのです。1000万円の手形のコピーは、その一部です」

4月7日夜、世田谷区内の岸部氏の自宅前に詰めかけた数人の金融業者は、

「ベンツSLを担保にカネを貸しとるんや。早うせな、債権を回収できん。岸部のおるところが分かったら教えたってや。金一封だしたるさかい、頼むで」

と苛立ちを隠さない。しかしその前日の6日に、岸部氏は東京地裁への破産申し立てを済ませているのだ。

「彼が蒐集したブリキのおもちゃや古いブランド品は、かなりの価値があるらしい。コレクションを半分ほど売れば返済出来るのに、自己破産で借金を逃れようという思惑かも知れませんね」(債権者の一人)

今年2月、岸部氏は、それまで住んでいた千代田区紀尾井町の高層ビルを引き払った。数々の高価な骨董品とともに、その行方は杳として知れない。


初出:本誌だけが知っている岸部四郎の危険な素顔『FRIDAY』1998年4月24日号