羽賀研二「金と女」巨大伝説を徹底解明 『週刊朝日』Part3

羽賀は、これまでの借金の返済資金にしたいと説明し、その明細を書面にして持ってきた。書面は、A4版の用紙二枚で、毎月の支払い先や支払い先金融機関、支払い期日などが項目別に克明に記されている。

その一例を抜き出してみると、三つのゴルフ会員権のローンとして、北拓銀行に毎月七十万円。横浜商銀への返済額は八十二万円。中には、当時住んでいた田園調布の借家の持主である有名女優の名前もある。母親の初子さんへの仕送りは五万円である。

この明細書は、かつて羽賀と同棲していた女優の妹が書いたものといわれ、毎月の返済額を合計すると、四百万円を超えている。さらに、一部週刊誌で報道された女性からの借用書も添え、惨状を訴えた。借用書の記載によると、平成四年二月に二千万円、六月には五千万円を返済し、以後三十万円から二十万円を返する計画になっている。この返済計画が、最初の支払い期日から破綻したことは既に報じられている通りだ。

もっとも羽賀はこの女性からの借金をかえす気が全然なかったわけでない。ある人物に「女性に返すため」という理由で二千万円の借金をしたこともあるのだ。ある人物とは、尾崎豊の死の直前に会っていたとして話題になった、渋谷区でエステティックサロンなどを経営する岸田真介氏だ。

「借りた二千万円を、Mさんに返さずにベンツの購入資金にしたんです。しかも期限までに返済しない。怒った岸田さんは、羽賀さんの給料を差し押えてしまいました」(岸田氏の友人)

結果的に二千万円は戻ってきたそうだが、岸田氏は本誌の取材に対して、「そういう話は確かにあったよ。もう終わった話だから何もいいたくない。貸した方も悪いんだ。もう、芸能人には金は貸さない」と怒りを隠しきれない。ある販売会社の社長には不動産物件の取引が持ち掛けられたという。

「昨年の春、知り合いが持っている青山の三階建てのビルを買わないかって言われたんだ。ホストみたいな口調で、『僕は太田プロの所属タレントですから信用して下さい』なんて迫って来るんだよ。いちおう、書類は貰ったけど、買う気にはなれなかったね」

実は、梅宮アンナとの出会いも借金したさの旅行先のことだったのである。羽賀氏が融資を頼んだ一社に、大阪の不動産会社、末野興産があった。

「当時、研二が一番熱心に融資を頼み込んだのが、末野興産なんだよ。末野興産は、芸能人や相撲取りのタニマチとして有名だから、仲間に入れば金を引き出せると思ったんやろうな」(関西の芸能プロダクション関係者)

末野興産は、関西を中心に二百以上ものビルや駐車場を経営する中堅の不動産会社。羽賀は、プロボクシングの元世界チャンピオン・渡辺二郎を通じて末野興産に「接近」した。

(初出:『週刊朝日』94年12月30日号)

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