笹川錬金術の「密約メモ」発見『週刊朝日』(囲み記事)

運輸省幹部十一人が、チャーターしたベンツやハイヤーに分乗して、笹川陽平氏の別荘へ一泊二日のゴルフ旅行をした───船舶振興会と運輸省との、信じられないような癒着ぶりが問題化している。

「毎年お盆をはさんだ二週間ほど、陽平さんは川口湖畔の別荘に引き籠もるんです。そこへ、官僚はもちろん、橋本龍太郎氏、鹿野道彦氏、森喜朗氏といった政治家連中を招待しては、ホテル海洋のコックや寿司職人をかり出して、大歓迎するわけです」(振興会関係者)

もっとも、この程度の饗応じゃなかったことが、楢崎弥之助氏の調査で分かった。

今度は、運輸官僚への「料亭攻勢」である。陽平氏やその側近が、頻繁に運輸官僚を接待していたという料亭を、高級な順に並べると───

 中央区築地の「Y」
 港区赤坂の「T」
 港区芝大門の「K」
 港区芝浦の「B」

の四店。いずれも知る人ぞ知る「食通」の店ばかり。そのうちの店のひとつの関係者に話を聞くと、

「船舶振興会の方はよくお見えになります。ただ、どなたとご一緒だったかは花柳界の常識として申し上げるわけにはまいりませんね」

という答え。ちなみに、値段は1人につき六万円~七万円もする店もあるのだ。もう「儀礼の範囲内」という言い訳は通用しない。

(初出:『週刊朝日』1994年6月17日号)